2015/4/26相続

親子間の賃貸借。土地を子供に無償で貸して住宅を建てさせると贈与税がかかる?かからない?ヨシケイハウス


zouyo-siyoutaisyaku

先日、子供に土地を提供し、子が家を建てた住まわせたいが、「この場合借地をしたことになり、借地権の評価額について贈与税がかかるのか」、「地代を貰ったことにしないと、払っていない地代分について贈与税がかかってしまうのではないか」という、敷地の利用方法についてのご相談事がありました。

親や祖父母の土地をかりて子やお孫さんが家を建てて住むケースを見ることがありますが、どのような形になっているのでしょう。

親の土地を借りてその子が家を建てたら借地権分の贈与税が発生するのか

結論から申し上げれば、条件を間違わなければ課税は発生しません。

親の所有している土地に上に子が家を建てて住むことは、昔から良く行われてきました。
他人に土地を貸せば、賃借人(借り手の側の方つまり、土地を借りて建物を所有することになる人)に強い権利が発生しますので、貸す側が権利金や地代を受け取らずに貸すことはまずありません。
しかし、親子間では権利金や地代にの授受などを行うことは通常ありませんから、他人間の取引では権利金があるのに、親子間では授受しないというのであれば、経済的な利益を与えているわけですから、贈与税を課税するべきという考え方もあります。

 

実際に、「使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取り扱いについて」(国税庁 昭和48年11月1日付)の通達が出るまでは課税されていた時期・例もあったようです。

=====引用=======

使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて

 標題のことについては、次のとおり定め、今後処理するものからこれによることとしたので、通達する。
 なお、この取扱いは、個人間の貸借関係の実情を踏まえて定めたものであるから、当事者のいずれか一方が法人である場合のその一方の個人については、原則として、従来どおり法人税の取扱いに準拠して取り扱うこととなることに留意されたい。

(趣旨)
 建物又は構築物の所有を目的とする使用貸借に係る土地に関する相続税及び贈与税の取扱いについて所要の整備を図ることとしたものである。


(使用貸借による土地の借受けがあった場合)

1 建物又は構築物(以下「建物等」という。)の所有を目的として使用貸借による土地の借受けがあった場合においては、借地権(建物等の所有を目的とする地上権又は賃借権をいう。以下同じ。)の設定に際し、その設定の対価として通常権利金その他の一時金(以下「権利金」という。)を支払う取引上の慣行

がある地域(以下「借地権の慣行のある地域」という。)においても、当該土地の使用貸借に係る使用権の価額は、零として取り扱う。
 この場合において、使用貸借とは、民法(明治29年法律第89号)第593条に規定する契約をいう。したがって、例えば、土地の借受者と所有者との間に当該借受けに係る土地の公租公課に相当する金額以下の金額の授受があるにすぎないものはこれに該当し、当該土地の借受けについて地代の授受がないものであっ

ても権利金その他地代に代わるべき経済的利益の授受のあるものはこれに該当しない。
(使用貸借による借地権の転借があった場合)

2 借地権を有する者(以下「借地権者」という。)からその借地権の目的となっている土地の全部又は一部を使用貸借により借り受けてその土地の上に建物等を建築した場合又は借地権の目的となっている土地の上に存する建物等を取得し、その借地権者からその建物等の敷地を使用貸借により借り受けることとな

った場合においては、借地権の慣行のある地域においても、当該借地権の使用貸借に係る使用権の価額は、零として取り扱う。
 この場合において、その貸借が使用貸借に該当するものであることについては、当該使用貸借に係る借受者、当該借地権者及び当該土地の所有者についてその事実を確認するものとする。

(以下略)
=============

 

 この通達のおかげで、画一的に事後処理されるようになったため、課税されないことになりました。

ちなみに、「使用貸借」というのは、権利金も代金も支払わずに賃借することを「使用貸借」といいます。
土地でいいますと「地代を待った支払わない」場合だけでなく、土地にかかる固定資産税・都市計画税に相当する金額以下の金額を授受する場合も「使用貸借」といいます。

 

ところで、地代をしっかりと払うのとどうなのでしょうか?なんかいろいろありそうですよね。

 

地代を払うと逆に課税問題発生?

 

親族間とはいえ、きちんと地代を払わせたいという方は意外といるのではないでしょうか。

 

しかしながら、実は地代を支払うということは「使用貸借」ではなくなってしますので「賃貸借」という扱いになります。

「賃貸借」となると、「通常の地代のみ」を支払っていると借地権の贈与があったものとして贈与税の課税がかかってしまいますので注意が必要です。

「通常の地代」とはその地域の世間相場をいうのですが、これに変えて「相当の地代」の授受を行っている場合には借地権の認定課税は行われないとされています。

 

ややこしいですね。

 

「相当の地代」とはその土地の「自用地価格」の過去3年間の平均値に6%を乗じて計算した金額とされています。

自用地価格の算出方法は、毎年発行される固定資産税評価額から計算する方法とこちらも毎年発表される路線価から計算する方法の2つがあります。

詳しくはお問合せ頂ければと思います。

このような事を考えると、「相当の地代分」を親御さんが頂くとすると、生計が一である場合を除けば、その分不動産取得が増えるので所得税も増えますし、相続税対象の資産が増えていくことになりますから、親子間で土地の貸し借りを行うにあたっては、地代の授受を行うにしても土地にかかる固定資産税・都市計画税の合計額以下にして「使用貸借」の範囲に収めておいた方が良さそうです。

次に

通常の地代も支払っていない場合に、それは贈与税の対象となるのか?

子が、親から土地を無償で借りて自分の家を建てて住んでいるという場合、本来他人から土地を借りたとするならば地代がかかるはずですから、親から子が経済的な利益の供与を受けたと考えられます。この地代相当の経済的利益について贈与税が課税されないのか、というのは真っ当な疑問点です。
原則的には、経済的利益の提供として原則的には課税対象になりますが、例外規定があり、「その経済的な利益の額が少額である場合、または課税上弊害がないと認められる場合」には贈与税は課税しなくても良いとされています。

 

使用貸借している土地の所有者が亡くなった時の土地の評価について

子や孫に土地を貸し付けるのに、使用貸借の方が貸しているときは随分と有利そうでした。

しかしながら、本来、土地を貸しているときには、借地権割合を計算した価額に、さらに自身で建物を建てて他に貸していた場合には「自用地価格に借地権割合と借家権割合と賃貸割合を乗じた金額を控除することが出来ますが(要は相続評価額が割引されます)、土地を使用貸借している土地について相続となった

場合には、その土地は自用地価額として評価される点には注意が必要です。

相続対策は、子の為、孫の為、元気なうちにしかできません。
現在の利用方法のままで良いのか、悪いのか、気になる方は、不動産コンサルティングマスター」相続対策専門士までご相談下さい。

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